東京都蔵元めぐり(その4:府中市)

景色・府中市

2025年12月10日(水)晴れ、-1℃~14℃

北日本を中心に厳しい寒さが続き、北海道や東北では雪、北陸は雨になった。関東から西では晴れて穏やかな天気が続いた。富士山の雪が溶けてきた。

◎夜は3℃でランなし。

合名会社野口酒造店の酒造り(府中市)

大國魂神社の神人という役職にあった野口家の初代が、神社で使用する御神酒造りを依頼されたのがきっかけで、万延元年(1860年)、かつて武蔵國の國府が置かれた府中市で野口酒造店は創業した。

◎大國魂神社の御神酒「國府鶴」 

府中には武蔵國の国府が置かれていたことから、「国府の地で鶴のような美しい酒を造る」という信条のもと創業時から「國府鶴」をその銘柄としている。

國府鶴は、大國魂神社の御神酒として、昔から使われ続けており、大國魂神社五月例大祭「くらやみ祭」では、「野口仮屋の儀」が行われ、仮屋では神主をご祭神に見立てて、茶、濁酒、清酒、赤飯の順で饗応する。

大國魂神社の中雀門の脇には、國府鶴の樽酒がおかれている。

◎ 自醸酒としての「復活」

同社は府中市の中心街にあり都市化が進んだため、國府鶴を外部委託製造していたが、2024年春、蔵元としての使命感と創業時の想いを繋げるために伝統と革新が融合した持続可能な酒造りと商品展開のもと、約40年ぶりに地元府中市での酒造りを復活した。

自酒造り復活では、新たに井戸を160mまで掘削して水量豊富で良質な「武蔵野台地の地下伏流水」を水源とし、コンパクトながら最新設備を導入し、東京農工大の新品種米開発と地元栽培農家との連携、杜氏職人の確保などにより、東京の地酒造りを進めている。

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